私たちヘルパーステーションでは御利用者様により良いサービスを提供するために、毎月1回勉強会を行っています。
2011年1月「職業倫理と法令」
2011年1月16日(日)勉強会「職業倫理と法令」について井上施設長の講義を受けました。この日はケアマネージャーも参加され、太田CMも講義をして下さいました。
2011年2月「感染症」
2月20日(日)の勉強会は遠藤ナースによる「感染症について」の講義を受けました。
ノロウイルスの対応として、吐しゃ物の処理方法を実演して下さいました。
準備する物:マスク・使い捨て手袋・ペーパータオル(又は新聞紙など)吐しゃ物を捨てる為のビニール袋(数枚)ハイター希釈1000ppmを使用します。(必要時はエプロン着用)
ハイターの作り方:塩素系ハイターを500mlのペットボトルのキャップに2杯そのペットボトルに入れ水を入れて薄めると1000ppmのハイターが出来ます。
- まず、手袋を2枚重ねて着用します。吐しゃ物に乾いたペーパータオルをかけます。(写真①) その上に1000ppmのハイターをかけます。(写真②と③)
①
② ③
- 外から中に向かって吐しゃ物をかき集め、ビニール袋に捨てます。その際に1枚目の手袋も捨てます。(必ず、中に着用している使い捨て手袋は汚染しないように脱いでください)ビニール袋は口をしっかり閉じておきましょう。
- 吐しゃ物で汚染された場所の周囲を含めた消毒をします。同じように乾いたペーパータオルをかけてハイターをかけます。写真④のように真ん中から外へ向けてハイターをかけると、まんべんなくハイターで消毒(写真⑤)が出来ます。10分程放置し拭き取ります。拭き取ったペーパータオルと共に使い捨て手袋をビニール袋に捨て、口をしっかり閉じて下さい。最後に手洗いを必ずして下さい。
④⑤
汚物が(飛び散った部分も含め)乾燥しない様にする事が目的です。ハイター消毒薬がかけられていない部分が無い様に注意して下さい。
2011年3月「腰痛予防」
3月20日の勉強会は整体の小嶋先生をお招きして気孔体操と腰痛予防の運動を研修しました。
30分程「気孔体操」をリズムに合わせて行いました。息を鼻から吸って口から吐く呼吸法を取入れ普段使っていない筋肉をゆっくり動かしながら、行います。終了時には身体がポカポカして汗ばむ人もチラホラ・・・。この日の晩はとても良く眠れたと言う人もいました。
腰痛予防の運動
仰向きの状態で寝転がった時にココにテニスボールが2個当たるようにします。上下に自分の体重を利用して気持ちの良い所をマッサージします。膝裏にテニスボールを挟んで気持ちの良い所をマッサージします。
2011年4月「接遇」
4月17日(日)、「接遇」について皆で勉強しました。
接遇についてのマニュアルを読みながら、各々でマニュアルに沿った対応、声掛けが出来ているか再確認しました。
2011年5月「認知症」
私たちは、毎月では無いですが、ケアマネージャーを講師にむかえ勉強会を開いています。
5月15日(日)の勉強会は「認知症」について太田ケアマネージャーから講義を受けました。
居宅支援センター延寿のケアマネージャーです。
研修に参加したヘルパーさんにはレポートを提出して頂いています。一部ご紹介します。
“認知症とは・・・家族に叱られた時、本人は叱られた事柄についての記憶はすぐに忘れてしまうが、
叱られた時の相手の(家族など)の表情は記憶に残っており、それらの嫌な記憶の蓄積が感情の爆発へとつながり、暴れる・徘徊するなどの行動に表れるのではないか・・・との事。認知症の方のケアのみならずであるが、「笑顔」で接することが結局、認知症の当人においても周りの人間においても良い方向づけが出来るポイントである。“
“認知症は高齢になれば、誰でもなるものであるから病気ではない。歳をとったのだから仕方がないと思われがちであるが、実は病気である。認知症とは頭(脳)にできた病巣による障害で、病的な変化により知的な働きの低下が起こる病気です。早期発見によって予防が可能であるので本人や周囲に人々が意識していくことが重要である。“
私たち訪問ヘルパーは研修に参加する事で、各々で学び、感じ取り、日々ご利用者様に接しています。
2011年6月「コミュニケーション」
6月はゲームをしながらコミュニケーションについて研修しました。
初めに7~8名のグループで伝言ゲームをしました。1問目は簡単に、2問目、3問目と内容を難しくしていきましたが、1問目から名前の聞き間違いなどおきて不正解続出・・・。
相手の顔を見ないで、人から人へ何かを伝えようとする時、自分の価値観や知識・感情まで加わってしまい始めの内容と話が変化して行く事に実感しました。
2つ目は、正解イラストを見て伝える側(1名)とそれを聞いて書き上げる側(3名)に分かれてイラストを仕上げてもらいました。
伝い手側の表現や、聞き手側の聞き方などによって全く違うイラストになりました。
3つ目は、一人に利用者役になってもらい、一人はヘルパーとして普段自分でしているコミュニケーションの取り方を実演してもらいました。ヘルパーには3つの事柄を必ず聞き取ってもらうように事前に伝えています。一通り終わった時点で、他の人にコミュニケーションの取り方について良い所と悪い所などの評価をしてもらいました。他人から評価をしてもらう事で自己覚知につなげてもらうのがねらいです。
2011年7月「緊急時の対応」
7月は事故の発生等緊急時の対応と再発防止について研修しました。
3つの事例を出してグループミーティング、発表をしてもらいました。
「寝たきりのご利用者様で熱中症になりかけた。」「低血糖により意識障害を起こしていた。」「半身麻痺のご利用者様が訪問すると転倒されていた。」実際に起こった事柄を元に話し合いしてもらいました。
再発防止のためには・・・
熱中症になりかけた
エアコンなどで室温の調整を行う。
顔色の確認や検温をする。
事前に水分補給の重要性をご理解して頂く。など
訪問すると転倒されていた
半身麻痺の方で歩行がおぼつかないため、独りの時は
必ず車椅子で過ごしてもらい、ヘルパー訪問時に出来るだけ見守りや介助で歩行する。など
低血糖により意識障害
糖尿の方なので、事前にシミュレーションをしておく事が大事。
意識が有る場合は砂糖など舐めてもらう。
訪問前の食事の摂取量や服薬の状況など確認する。など
*全体を通してどんなケースに遭遇しても対応できるよう、訪問前にご利用者様の体調や環境などは知っておく事が大事です。
2011年8月「介護技術」
8月の勉強会は介護技術を研修しました。
①車椅子使用での階段昇降介助(写真:(左)下り (右)上り)
*ご利用者様の首が前後に傾きすぎないように注意します。2人介助で行うため、2人の呼吸を合わせて介助します。
②床へ転倒されたご利用者様を車椅子(又は椅子・ベッド)へ移乗介助
*転倒しているご利用者様を仰臥位になっていただき、麻痺されている場合は健足を麻痺側の足の下に入れていただく。介助者はご利用者の首の下に手を入れ、腹部にもう片方の手を軽く添えて身体を起こし座位を取ります。椅子などしっかりした台を使ってご利用者様の立位介助をします。
③両下肢麻痺のご利用者様の移乗介助
*ベッドから端座位の際や、ベッドから車椅子(車椅子からベッド)への移乗の際、ご利用者様の足の向きや位置に注意をします。
★普段、身体介護に入っているヘルパーもあまり入っていないヘルパーも改めて介助の方法を見直しする事が出来ました。その場の声かけやご利用者様の顔色・ご気分などを伺うことを忘れてしまいがちなので注意が必要です。
2011年11月「介護技術」
11月の勉強会は介護技術「清拭・着脱・足浴」です。
普段、身体介護に入らないヘルパーを中心に実際にご利用者様役とヘルパー役の体験をしてもらいました。
スタッフの感想→拭くというだけでなくあごのラインや首などを温めてもらうととても温かく気持ちが良かった。
ベッドに端座位になって足浴をしました。
スタッフの感想→膝などもむき出しにしないで、温かいタオルで膝を包み込んでもらうと足がポカポカして気持ちが良かったです。
脱衣→清拭→着衣をご利用者様役、ヘルパー役に分かれて実際に清拭を行いました。
ご利用者役スタッフの感想→側臥位になる時にベッド柵に顔をぶつけそうで怖かった。衣類の着脱の際に背中でいつまでもゴロゴロしているので気持ちが悪かった。側臥位になる時に持つ手によって指に力が入っていて痛かった。
ご利用者様役の経験ができ、実際の気持ちに近づき学ぶことが出来て良かったと思います。
2011年12月「生活援助」
掃除の仕方など実際に掃除機を使用しながら、日頃の自分自身の方法と比較して良い所・悪い所を検証しました!
2012年1月「職業倫理と法令」
ケアマネージャーと合同で施設長より「職業倫理と法令」についての研修をしました。
2012年2月「感染症」
今年も機能訓練指導員の遠藤さんより「感染症」の研修をして頂きました。 インフルエンザの流行により我が施設の館内でもマスク着用になっています。
2012年3月「個別研修の評価」
我が事業所では、新年度の4月に1年間の自己目標を各ヘルパーに立ててもらっています。年末度の3月は1年間の目標についての自己評価を提出して頂いています。
同時に今回は「他人が見た自分への評価」はなかなか気づくもでは無いので、そのヘルパーについて他のヘルパーさん達に紙を回しそれぞれが感じた事を記入してもらい、本人に渡しました。成績表をもらう気分でみんなドキドキしながらこっそり見ている人も居ました。
来年度に向けて役に立てたら良いな~思っています。
*ヘルパーAさんの1年間の目標と自己評価です。
目 標:利用者様と良好なコミュニケーションがとれるようにする。信頼関係を築けるようにする。
自己評価:研修の内容を思い出しながら一年間仕事をしてきました。利用者様と信頼関係を築けていると過信してしまっていたこともあり、自分の甘さに反省しています。
『利用者様の希望』か『利用者様の健康のために希望に副わない』かが悩むこともおおいのですが、周りの人の意見も聞いてしっかりと信頼関係を築けるように努力しようと思います。
*ヘルパーBさんの1年間の目標と自己評価です。
目 標:「高齢の方の食事」 「介護技術の向上」
自己評価:高齢者の方の食事作りは、利用者様それぞれのお好みも考え、基本やわらかく召し上がりやすい大きさで、あまり濃い味付けにならない様心がけています。他のヘルパーさん達の献立を参考にするなど、自分だけの中で完結しないよう気をつけています。介護技術はなかなか向上している様に思えず、それでも2人介助のケアの時、一緒に伺っているヘルパーさんのやり方を直に見ることができるので、研修以外にも貴重な時間で自分の見直しにさせていただいています。
(はぁとぽーと延寿ではこのようにヘルパーさんに、1年間の目標と自己評価を初年度月に提出して頂いています。ごく1部ですが紹介させていただきました。)
2012年4月「訪問介護員の接遇」
「ホームヘルパーの心構え」や「サービスの基本的態度」などマニュアルを基に話し合いました。基本的態度の中に言葉使いがあります。日常的に使う言葉を丁寧語に直して話してもらったり日本語の難しさも改めて感じました。
2012年5月「コミュニケーションについて」
昨年同様、「伝言ゲーム」を取り入れました。1回目は耳うちで伝えてもらい、2回目はお互い顔を見て伝えます。結果、1回目より2回目の方の間違いが少なく伝わりました。人と会話をする際は相手の目を見て話をしないと伝わらないと言う事にみなさん実感して頂いたようです。
続いてこれも昨年同様「伝言イラスト」をしました。2人ずつ前に出てもらいホワイトボードに記入してもらいましたが、全く違うイラストが出来上がりました。伝い手側の表現によって聞き手側の取り方が違うことがわかり、ご利用者様に話す言葉使いなど注意しないといけない事がわかりました。
2012年6月「認知症について」
今回は梅寿荘地域包括支援センターの岩井センター長による『認知症サポーター』について研修しました。
梅寿荘地域包括支援センター岩井センター長
*「認知症サポーター」とは・・・
何か特別なことをする人ではありません。認知症について正しく理解し、偏見をもたず、認知症の人や家族を暖かく見守る応援者として、自分のできる範囲で活動します。自分自身の問題と認識し、友人や家族に学んだ知識を伝えること、認知症の人やその家族の気持ちを理解しようと努めることもサポーターの活動です。
*「サポーター養成講座」を受講すると「認知症サポーター」となり、「認知症の人を支援します」という意思を示す目印の「オレンジリング」が渡されます。
*平成17年度から厚生労働省では「認知症を知り地域をつくる10ヵ年」キャンペーンを開始しています。キャンペーンの一環である「認知症サポーター100万人キャラバン」は、認知症について正しく理解し、認知症の人やその家族を見守り、支援する「認知症サポーター」を多数養成し、認知症になっても安心して暮らせるまちを市民の手によってつくっていくことを目指しています。 (注*印:全国キャラバン・メイト連絡協議会 パンフレットより)
2012年7月「事故の発生と緊急時の対応」
3つの事例をあげてアセスメントし、発表して頂きました。
事例①熱中症をおこされた時。
事例②訪問した時に意識をなくされ倒れた。
事例③ターミナルケアの方の対応。
以上の事例を元に事故発生を想定して、事故の発生が起こった時の対応策や、起こらないようにする対応策を考え、それぞれのグループで発表してもらいました。
① 熱中症にならないようにこまめに水分補給をして頂く声かけをする。水分補給の変わりに水分の多い食物(果物)などを召し上がって頂く。など
② 呼吸の有無の確認。あまり動かさずに口中に食べ物などが入ってないか確認。楽な姿勢を確保する。異変時は緊急連絡方法に沿って連絡する。など
③ 訪問看護師との連携を図るため、緊急時の連絡先や緊急時の対応を事前に話し合っておく。褥瘡予防のため栄養のある食事を摂取して頂く。水分補給の声かけ、摂取して頂く。など
今回は「梅寿荘デイサービスセンター所属の中井耕太さん」来て下さり、研修の感想を最後に話して下さいました。ありがとうございました。
2012年11月「もれないオムツのはめ方」
福祉用具の「小山株式会社」主催、「ユニチャーム」提供により
『もれないオムツのはめ方』について講習会を開いて頂きました。
*尿とりパット・テープ式オムツカバー・リハビリパンツの性質や吸収の仕方などを実演して頂きながら学びました。普段訪問先でオムツ交換をさせて頂いている私たちですが、吸収量を見て購入することが有っても、吸収される状態まで確かめてケアをしていないので特徴がわかり勉強になりました。早速、翌日訪問先で実践してみるとヘルパーさんも喜んでいました。
*続いて男性のオムツ使用時にもれないようにする方法を何通りかある内の2通りを教わりました。陰部にパットを巻きつける方法を学びました。